臨床検査科

臨床検査科について

臨床検査科 病理部

病気を適切に治療するには正確な病気の診断が必要です。当県立病院では種々の検査で正確な診断を行い、それに伴った治療を行っていますが、その診断の一角を担っているのが病理検査です。当部門は患者さんから採取した細胞や組織から、ガラス標本を作製し、顕微鏡で確認し、病理診断を決定します。多くの治療がこの診断に基づいて行われるため、当然正確さが求められます。ただ、当院のような急性期病院では迅速性も必要とされています。我々は生検組織であればほぼ2日、摘出臓器ではほぼ5日で診断を臨床の先生方に返しており、各種の染色や遺伝子検査を加えて正確性を担保しています。この様な病理診断を専門としているのが私たち病理医で、具体的には下記のような仕事を行っています。直接患者さんに接することは少なく、病院の黒子のような役割を果しています。

  • 細胞診断
    患者さんから病変をこすったり針を刺すことによって得られたわずかな細胞を顕微鏡で確認し、良性や悪性などを調べる検査です。簡便ですが、情報量が少なく腫瘍の性格などの詳細な検討にはやや適しません。
  • 生検組織診断
    腫瘍や臓器から2mm程度の小さな固まりの組織を鉗子や針で採って診断する方法です。手術などの治療前に良性・悪性の鑑別や腫瘍の性格を調べる目的で、各診療科でよく行われます。代表的なのは胃内視鏡の際に鉗子で胃粘膜を少量採取する胃生検です。
  • 摘出された臓器の診断
    どのような性質の病変がどのような広さで認められるかを検討します。また、完全に治ったのか、引き続き治療が必要なのかを判定する検査です。結果は主治医に報告され、今後の治療方針の決定や手術前に行われた治療の有効性の検討に用いられます。
  • 手術中の迅速診断
    腫瘍を残さず摘出できているかを確認するため、手術中に行われます。また、腫瘍の性質などを検討し、手術方針の確認・変更の参考にされます。
  • 病理解剖
    亡くなられた患者さんに対して行われ、生前の診断は正しかったのか、病気はどこまで進んでいたのか、治療の効果はどうだったのか、最終的な死因は何だったのかを調べるために行われます。

当院では、これら臨床検査科病理部の業務を医師2名と臨床検査技師6名で担当し、一年間に生検組織診断と摘出臓器の診断を約6000件、細胞診断を約8000件、術中迅速診断を約300件行っています。
これらの仕事以外に外科・内科・放射線科の先生方とカンファレンス(検討会)を行い、お互いの知識を深める手助けをしています。

臨床検査科 検査研究部

当部は、検体検査・生体検査を管理統括しており、臨床各科との検体や情報のやり取りの中で生じるさまざまな問題を日々、解決しています。具体的な目標として、一般検査・血液検査・生化学検査・免疫検査・微生物検査・生理機能検査の効率化、迅速化ならびに信頼性の向上を挙げています。

  1. 業務の運用と人材配置の見直しによる効率化
    検査技師の技能向上を支援するともに、作業の円滑化と人材育成につながるよう、その経験や力量に応じた配置換えを進めています。
  2. 最新機器導入による迅速化
    質量分析装置の導入により細菌種同定までの時間を短縮することで、菌血症をはじめ多くの感染症の治療の適正化と迅速化に寄与しています。
  3. 臨床各科への情報サービスによる医療の信頼性の向上
    臨床現場の状況を考慮したパニック値の報告システムの構築、“重複”通知による結核や肝炎ウイルスの検査陽性の周知、重要な検査結果への臨床現場の対応状況のモニターなど、を行うことで、医療の信頼性を高めようとしています。

当部でも医学部生などの院外からの研修生を数多く受入れていますが、その教育にあたっては、単なる知識の詰め込みではなく、大規模スタディなどを題材に検査の意義そのものについて学生と共に議論を深めるよう心掛けています。

診療実績

  • 病理組織診 約6000件
  • 病理細胞診 約8000件
  • 病理解剖 約10体

※詳細は臨床検査技術部をご覧ください

診療内容

施設基準

  • 病理診断加算1
  • 検体管理加算(IV)

スタッフ紹介

部長(臨床検査科病理部) 卜部 省悟

  • 日本病理学会 認定病理専門医
  • 日本臨床細胞学会 細胞診専門医
  • 日本臨床検査医学会 臨床検査専門医

部長(臨床検査科検査研究部) 加島 健司

  • 日本病理学会 認定病理専門医
  • 日本臨床細胞学会 細胞診専門医
  • 日本臨床検査医学会 臨床検査専門医
  • 日本医師会 認定産業医

嘱託医 和田 純平

  • 日本病理学会会員
  • 日本臨床細胞学会 細胞診専門医