院長・幹部職員あいさつ
病院長 宇都宮 徹
2025年4月1日付で大分県立病院の第20代院長を拝命いたしました宇都宮徹です。皆様に謹んで、ご挨拶を申し上げます。
当院は、明治13年(1880年)に大分県立病院兼医学校として創設され、140年以上の歴史と伝統を誇る病院です。現在は、基幹災害拠点病院、第一種感染症指定医療機関、地域医療支援病院としての役割を担いながら、救命救急センター、総合周産期母子医療センター、精神医療センターを備え、大分県の中核病院として高度急性期医療や政策医療を推進しています。また、手術支援ロボットやがん遺伝子パネル検査を活用した先進的ながん医療にも力を入れています。
こうした伝統と実績は、県民の皆様や地域医療機関の皆様のご支援の賜物であり、心より感謝申し上げます。一方で、当院の歴史を継承し未来を築くのは、現場で働く職員一人ひとりの力です。基本理念である「奉仕」「信頼」「進歩」を普遍的な使命(ミッション)とし、基本方針(ビジョン)や行動指針(バリュー)については、時代の変化に適応しながら柔軟に進化させていきます。
院長としての私の役割は、「業績を上げること」ではなく「職員のモチベーションを上げること」だと考えています。それこそが、基本方針(ビジョン)の「職員の衆知を集め、県民の健康を守る最後の砦となる」に繋がると信じています。そのために、次の3つの行動指針(バリュー)を掲げます。
1. 奉仕:相手の立場に立って考えてみること。患者さんやご家族、地域の医療機関、そして共に働く職員が何を求めているのかに思いを巡らし、親切で思いやりのある対応を心がけます。
2. 信頼:モラルを重視すること。服装や言葉遣い、時間の厳守、挨拶など、基本的な姿勢を大切にし、県民の皆様や地域の医療機関に信頼され、安心していただける環境を築いていきます。
3. 進歩:常に新たな挑戦を続けること。これまで取り組んでいないことにも積極的に挑戦し、「求められている医療を提供したい」という熱意を持って成長し続けます。
現在、急性期医療を担う病院の経営環境は厳しさを増しています。しかし、こうした状況だからこそ、医療圏ごとの人口動態や医療需要の変化を的確に把握し、新たな地域医療構想も見据えながら、当院の進むべき方向を明確に示していくことが重要だと考えています。何かのせいにしたり何かに頼ったりするのではなく、私たち職員が病院の生き残りをかけて一丸となり、ミッション・ビジョン・バリューに真摯に取り組むことで、必ず明るい未来を切り拓けるものと信じています。
今後とも、県民の皆様や地域医療機関の皆様の変わらぬご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
副院長兼臨床検査科検査研究部部長 加島 健司
当院が立つこの地で、凧揚げをして遊んだ日々から半世紀。大分で学び育った者として、ここで働く機会を得たことに感慨を覚えずにはいられません。
検査医として着任以来、検査部門の運営管理を通じて、病院機能の維持・発展を目指してきました。この数年だけをみても、新しい技術や検査、治療が導入され、病院の形が少しずつ変わってきています。来院される方が変化に戸惑うことなく、安心して医療を受けられるよう努めると共に、治験や臨床研究などの先進的な医療においても皆様の身体の安全と権利の保全が図られるよう尽力致します。
すべての方にとって、信頼に足る、確かな病院でありつづけたいと思います。
副院長兼血液内科部長 大塚 英一
2023年4月より副院長を拝命しました大塚です。2003年に当院に赴任し、白血病や悪性リンパ腫、多発性骨髄腫といった造血器腫瘍を中心に血液疾患の診療に従事してまいりました。分子標的薬などの薬物療法および造血幹細胞移植の進歩により造血器腫瘍の治療成績は飛躍的に向上しています。
副院長就任に際し、がんセンター副所長、外来化学療法室長に加え、がん相談支援センター所長、がん登録室長としての業務などを仰せつかりました。造血器腫瘍に限らず、各種がん治療の成績は向上しており、治療終了後の社会的自己表現の達成を支援する体制づくりが要求されています。適正な最新医療の提供に努め、安心して質の高いがん医療を受けることができる体制整備に寄与したいと考えています。
血液内科部長として血液内科診療を怠ることなく務めつつ、当院が大分県の中核病院として大分県民の皆様に安全で良質な医療を提供し、地域医療に貢献していく一助として尽力していく所存です。
副院長兼総合周産期母子医療センター所長 飯田 浩一
2024年4月より副院長を拝命しました。おもに周産期医療と病院の医療安全を担当していきます。
少子高齢化の流れの中で大分県でも出生数が減ってきています。大分県で生まれる全ての赤ちゃんが元気に家族の元へ戻られるように、また、大分県がこどもを産んで育てていくために皆に選ばれる県になれるように努力していきたいと思います。
医療安全の面では患者さまの安全が最優先ですが、それを支えていく医療者の安全、医療機器の安全、医薬品の安全、施設の安全、システムの安全と数多くの安全の積み重ねの中で初めて患者さんの安全が担保されていきます。病院全体を俯瞰的に見渡しながら危険の芽を一つずつ摘んでいきたいと思います。
今後とも大分県民の皆さまが安心して医療を受けられるように頑張って参りたいと思いますのでよろしくお願いいたします。
副院長兼がんセンター所長 板東 登志雄
2025年4月より副院長職を拝命しました板東です。宜しくお願い致します。
2013年に当院の消化器・乳腺外科に外科部長として赴任して12年が経ちましたが、この間、外科手術や抗がん剤治療等を通じて当科を受診された患者さんに最新最良の医療を提供してまいりました。今後はあらたに手術・中央材料部部長やがんセンター所長、がんゲノムセンター副所長等の職務を担当することになりますが、これまで通り外科診療、術後の患者さんのフォローアップは引き続き継続してまいります。
当院は現在33診療科、550を超えるベッドを有する総合病院であり、県内では大分大学医学部附属病院に次ぐ規模、診療内容となっています。大分県唯一の県立病院として大分県民に最も身近な総合病院としての役割を果たすべく、県内の一般病院、クリニックと緊密な連携を保ちながら、個々の患者さんにとって信頼がおけて、かかりやすい病院を目指して日々の診療、病院運営に取り組んでいます。今後さらにより良い病院となるべく、外科系の副院長としてその職務に邁進していく所存ですので、よろしくお願いいたします。
副院長兼看護部長 後藤 紀代美
大分県立病院は、県民医療の基幹病院として、県民の安心・安全を医療で支え、継続して良質な医療を提供する役割を担っています。看護部では、多職種連携やチーム医療を推進し、質の高い看護の提供を目指しています。近年では、ゲノム医療やロボット手術などの高度医療も進んできています。自立した看護職の育成とともに時代のニーズに応じた専門性の高い看護職の育成も行っています。また、地域の医療機関と連携し、患者さんが、入院前から退院後まで安心して療養生活を過ごせるような支援を継続的に行っています。患者さんやご家族から「県病を選んで良かった。」と思って頂けるように職員一丸となって努力していきます。
事務局長 於久 浩
2024年4月に事務局長を拝命しました於久浩と申します。3月まで約2年間、医事・相談課で保険請求などの医事業務や医療相談業務等に携わってきました。
私は十数年前にも当院の運営に関わっていました。総合周産期母子医療センターが開設したばかりの頃で、その後、地域がん診療連携拠点病院の指定、救命救急センターの新設、地域医療支援病院の指定など、次々と病院機能を充実していたことが思い出されます。
近年では、精神医療センターの新設、手術支援ロボットの導入など、医療機能のさらなる充実・強化を図っています。そのような中で事務局は、総務経営課、会計管理課及び医事・相談課で構成され、病院の運営・管理面を下支えする大事な役割を担っています。
今後とも、患者さんやご家族のことを第一に考えながら、より円滑に病院が運営されるよう各部門と連携しながら取り組んでいきます。