４本のロボットアームで構成されています。アームのうち１本は高画質の３次元カメラを、他の３本のアームは術者が操作する鉗子を接続しており、術者の手の動きを正確かつ繊細に再現しながら手術を行います。従来の鏡視下手術では不可能だった人間の手のような動き（手首や指などの複数の関節の連動）が可能です。

術者がペイシェントカートの鉗子を操作する操縦台です。３次元化された画像を見ながら鉗子を動かすことができ、また、ズーム機能で細い血管や神経など細部を確認しながら、より正確かつ安全に手術を行うことができます。自在に動く鉗子は３６０°回転し、手振れも補正されますので、きわめて繊細な動きが可能です。

ペイシェントカートから送られてくる画像からハイビジョン3次元画像を映します。術者以外のスタッフは、ビジョンカートのモニターを見ながら手術をサポートします。

当院では、泌尿器科で前立腺がんにおけるロボット支援手術を２０２３年８月から開始しました。今後は、産婦人科、呼吸器外科、消化器外科などへと適応を段階的に拡大する予定です。

鏡視下手術と同じように身体に複数の小さな穴をあけ、カメラや鉗子を挿入して手術を行うため、傷口はとても小さく、術後の傷の痛みが軽減されます。創部の感染が少なく合併症も少ない傾向があります。
また、開腹手術に比べて出血量は少なく、術後の早期回復が見込まれます。入院期間も短縮されるので、早期に社会復帰できます。

医師・看護師・臨床工学技士からなる多職種チームを結成し、準備期間を経て２０２３年８月からロボット支援手術を開始しました。
ロボット手術の認定資格を取得した医師が、熟練した技術と豊富な経験に基づき、より正確かつ精度の高い手術を提供いたします。