患者さんの「からだの症状と気持ちのつらさ」に対する支援

大分県立病院ニュース

2019年01月18日

 当院は「がん診療連携拠点病院」のひとつに指定されています。この「がん診療連携拠点病院」では、患者さんに早い段階から緩和ケア(身体的・精神的な苦痛をやわらげるためのケア)を受けていただけるよう、全ての医療者に、患者さんの苦痛を捉えるための努力が求められています。当院では、『生活のしやすさに関する質問票』(以下、質問票といいます)という用紙を使って、患者さんの苦痛をできる限り早く、確実に捉え、必要な支援を行えるように取り組んでいます。

 『質問票』は、[からだの症状]と[気持ちのつらさ]についての質問に対し、数字で“つらさ”の程度を表現していただくものです。数字だけでなく、具体的な症状や気になることについての記入もできます。 医療者は、患者さんのつらさを知るだけでなく、この用紙を利用して、患者さんやご家族と話し合う時間を持ったり、医療者間で支援方法を検討したりします。

 患者さんの中には、つらさを数字で表現することはできないという方や、つらさに向き合うこと自体が苦痛と感じる方もいらっしゃいます。決して強制ではなく、医療者が患者さんとご家族の苦痛を理解するため、また、より良い療養生活を送って頂くために『質問票』を活用します。『質問票』を通して、患者さん・ご家族と医療者とのコミュニケーションを深められるよう努めていきます。

(がん看護専門看護師 菅原真由美)

※掲載内容の詳細は各科外来・各病棟でお尋ねください。

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