CGM(持続血糖モニタリング)を用いて糖尿病患者さんの血糖コントロールを改善

大分県立病院ニュース

2025年12月26日

 糖尿病は血液中のブドウ糖濃度(血糖値)が高くなる病気で、わが国では成人の5~6人に一人の割合でその疑いがあるといわれています。高血糖が長年続くと眼、腎、神経などの合併症につながり、また薬剤による低血糖は意識障害を招くこともあります。
 血糖値は一日の中でも変動し、食事、運動、薬剤などに影響されます。従来の血糖自己測定は指先に針を刺して少量の血液を採取して行うものですが、1日数回の測定時にのみしか血糖値を知ることができません。

 これに対しCGM(Continous Glucose Monitoring:持続血糖モニタリング)は、上腕や腹部に細いセンサーを装着し(図1)、皮下脂肪組織の組織間液のブドウ糖濃度を自動的に数分ごとに測定して血糖値を算出して記録します。CGMによって日々の血糖変動を連続的、視覚的に知ることができ、食事や運動の影響を振り返り、担当医の指導のもとインスリンを調整し、高血糖や低血糖を避けることができます。

 センサーは製品によって異なりますが、7~14日程度の間隔で患者さん自身が装着(交換)します。CGMはインスリン療法中の患者さんには保険適用があり、わが国では2017年ごろから使用例が増えています。機器の進化によって、最近のものは測定結果をスマートフォンに自動的に表示させることもできるようになりました(図2)。

 図3、図4に示す測定結果の一例では数週間の平均血糖は高く、とくに夕食後の上昇が目立ち(図3)、一方で深夜には低血糖もみられていることがわかります(図4)。
 当科ではインスリン療法中の患者さんの多くがCGMを活用しておられ、日々の血糖管理の改善につながっています。(CGMは直接血糖でブドウ糖濃度を測るものではないので、測定誤差や血糖値の変動への遅れもあり、指先での血糖測定もときどき補助的に行っていただいています。)

(内分泌・代謝内科 部長 田中 克宏)

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