当院の慢性腎臓病に対する取り組みについて

大分県立病院ニュース

2025年06月27日

 慢性腎臓病とは、主に①検尿異常(特に尿タンパク)、②糸球体ろ過量(GFR)60mL/分/1.73m2未満のどちらか、または両方が3か月以上持続する状態と定義されています。慢性腎臓病は2005年の推計では1,330万人(国民の8人に1人)と言われていましたが、2024年の推計では2,000万人(国民の5人に1人)と報告され、その増加が大きな問題となっています。

 慢性腎臓病の原因として糖尿病や高血圧症、高尿酸血症、脂質異常症などの生活習慣病が原因となることが多くなっています。これまでも当院では内分泌・代謝内科の外来で糖尿病が原因の慢性腎臓病の患者さんを対象に、糖尿病性腎症重症化予防指導をおこなってきました。

 今回、新たに糖尿病以外が原因の慢性腎臓病の患者さんを対象に慢性腎臓病透析予防指導外来を開始しました。希望される方には同じ受診日に栄養士、看護師、腎臓内科医師から慢性腎臓病の重症化予防のためにいろいろな角度から指導させていただきます。腎機能が低下してしまいますと透析療法が必要となる可能性があります。この外来の対象はすでにある程度、慢性腎臓病が進んだ方のみが対象となりますが、興味を持たれた方は当科外来まで是非お問い合わせください。

(腎臓内科 部長 福長 直也)

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