非小細胞肺がんの薬物療法

大分県立病院ニュース

2025年04月28日

 肺がんは小細胞肺がん非小細胞肺がんに分類されます。今回は大部分を占める非小細胞肺がんの薬物療法について紹介します。
 病変の広がりにより病期(ステージ)はⅠからⅣ期に分類され、手術ができないⅣ期では薬物療法を中心におこないます。現在は、がん細胞の持つ遺伝子変異の有無や、がん細胞表面のPD-L1というタンパク質の発現状況によって用いる薬剤を選択するという個別化医療がおこなわれています。

 現在では、Ⅳ期以外でもⅡ~Ⅲ期の手術の前後(周術期)に殺細胞性抗がん剤に加えて免疫チェックポイント阻害剤や分子標的治療薬の使用、また手術が適応とならないⅢ期の化学放射線療法後の免疫チェックポイント阻害剤の使用により、さらなる治療成績の向上が期待できるようになっています。
 当院でも呼吸器内科・呼吸器腫瘍内科・呼吸器外科・放射線科・病理診断科と定期的に協議して、検査や治療方針の決定などをおこない患者さんに最も適した治療が届けられるように努めています。治療方針についてご不明な点があれば、各担当医にご相談ください。

(呼吸器腫瘍内科 副部長 久松 靖史)

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