放射線治療についてのご紹介

大分県立病院ニュース

2023年01月31日

 放射線科の診療には、画像診断(CT、MR|、核医学検査等)、IVR (interventional radiology:血管内治療、各種ドレナージ等)、そして放射線治療(がんへの放射線照射による治療)の3つがあります。今回は放射線治療についてご紹介いたします。

 放射線治療の機械は近年、進歩しており、体への負担が少ない治療として放射線治療が注目されています。
 県立病院での放射線治療件数は年々増加しており(図 1) 、県内では最多の件数となっています。当院では高精度な放射線治療として強度変調放射線治療を積極的に行っています。強度変調放射線治療とは、放射線ビームの強度をコンピューター技術で最適化することにより、がんにはしっかり照射し、がんの周りの臓器の照射線量を少なくする(=副作用を減らす)ことができる治療です(図2) 。

 前立腺がんや咽頭·喉頭がん等がよい適応ですが、その他のがんについても適応を判断して強度変調放射線治療を行っています。当院での強度変調放射線治療の件数は年々増加しています(図1) 。

 各種の専門資格を有するスタッフが協力して治療を行っています。ペイシェント・ファースト(患者第一)の精神で、真摯に治療に取り組んでいます。放射線治療は長い治療期間(数週~7週間)、毎日行います。患者さんにストレスなく治療が完遂できるよう、親身なサポートを心がけています。また、待ち時間を減らす工夫や、支払い方法の簡略化等も実施しています。
 画像診断、IVRにつきましても県の基幹病院として専門性の高い、高度な診療を行っています。県民の皆様に良質な医療を提供できるよう、放射線科のスタッフー同、戮力協心して頑張っています。

(放射線科 副部長 放射線治療専門医 板谷貴好)

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