婦人科がんの新しい治療

大分県立病院ニュース

2022年07月29日

 子宮体がんの再発治療に、従来の抗がん剤に加えて分子標的薬(レンバチニブ)と免疫チェックポイント阻害剤(ペムブロリズマブ)の併用治療ができるようになりました。免疫チェックポイント阻害剤はいわゆる免疫療法のひとつです。

 子宮体がんは早期に発見された場合には根治できる可能性が比較的高いがんですが、進行した状態の子宮体がんや再発治療では有効な薬剤が少なく、治療の効果も芳しいものではありませんでした。現在、MSl-highという遺伝子検査異常のある固形がんの患者さんではペムブロリズマブが適用されていますが、最近の国際的な臨床試験で子宮体がんでは遺伝子変異にかかわらずレンバチニブとペムブロリズマブの併用療法の効果が高いことが示され、日本でも保険で治療できるようになりました。

 ペムブロリズマブは3週毎あるいは6週毎に1回点滴で投与し、レンバチニブは毎日1回内服します。これを繰り返していく治療です。その効果は従来の抗がん剤と比較して有意に高いことが示されており、また効果の持続期間も長いことが分かりました。高い有効性の一方で副作用も軽症から重症まで高頻度に見られることも示されており、投与中は十分な観察が必要です。

 この治療方法は他のがんでもその効果について試験が行われており、令後適用される疾患が増えることが期待されます。

(がんセンター婦人科 部長 島本久美)

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