内分泌・代謝内科の紹介

大分県立病院ニュース

2022年09月29日

 当科は糖尿病を主体とする代謝疾患、下垂体・甲状腺・副腎の機能異常など内分泌疾患の診療を外来・入院で行っています。

 糖尿病につきましては、厚労省の調査によるとわが国の成人(20歳以上)では「糖尿病が強く疑われる人」が男性の19.7%、女性の10.7%であり近年増加が続いています。糖尿病はあまり自覚症状がありませんが、適切に管理されなければ視力障害、腎不全、下肢切断、虚血性心疾患、脳血管障害といった深刻な合併症につながり、生命やQOL(生活の質)を大きく損なってしまいます。

 大分県、大分市では人口当たりの透析導入がいずれも全国上位にあり、腎不全を防ぐためにも糖尿病や肥満などの基礎疾患の管理が大切なのです。糖尿病の治療の基本は食事や運動などの生活習慣の改善ですが、病状に応じていろいろな薬剤(内服、注射)を用います。

 当院においては医師のほか、糖尿病認定看護師、糖尿病療養指導土の資格を有するスタッフを中心にきめ細かい指導ができるように取り組んでおり、病棟では多職種のスタッフが集まって個々の患者さんの治療方針を話し合います。そして多くの診療科を有する当院では、産科(妊娠糖尿病、糖尿病合併妊娠)、循環器内科(虚血性心疾患、心不全)、眼科(糖尿病網膜症)、腎臓内科(糖尿病性腎症)、皮膚科・形成外科(皮膚・足病変)など、他科、他部門と協力して、一体的に対応してまいります。かかりつけ医療機関の先生方、訪問看護など社会サービスのスタッフの方々と連携して、地域で患者さんの療養をサポートさせていただく体制づくりも必要と考えています。

(内分泌・代謝内科 部長 田中 克宏)

この記事はお役に立ちましたか?

お問い合わせはこちら

気になるキーワードを入力してください。