肺炎球菌ワクチンで肺炎を予防しよう

大分県立病院ニュース

2019年10月25日

 日本では肺炎によって年間約12万人の方が亡くなり、日本人の死因第3位となっています。肺炎の原因となる微生物の第1位は肺炎球菌という細菌であり全体の約3割程度を占めています。しかし、肺炎球菌ワクチンを接種することで肺炎球菌による肺炎を予防したり、重症化を防いだりできることが報告されています。

 65歳以上の方や、特定の基礎疾患を有する65歳未満の方には肺炎球菌ワクチンの接種が推奨されています。2014年10月から『ニューモバックスⓇ』という肺炎球菌ワクチンが特定の年齢時に公費助成で接種可能となりました。2019年から2023年まで定期接種制度が継続運用されることになりましたので是非ご活用ください(『ニューモバックスⓇ』を一度も接種していない方に限ります)。また『ニューモバックスⓇ』は、5年以上の間隔を空ければ接種可能ですので、接種済みの方でも5年経過している場合には再接種の必要性をかかりつけの先生にご相談ください。

 また、公費助成はありませんが『プレべナー13Ⓡ』という別の種類の肺炎球菌ワクチンもあります。これら2種類のワクチンにはいくつかの違いがあり、両方のワクチンを接種することが推奨されています(図)。わかりにくい場合はかかりつけの医療機関にご相談いただき、ぜひ肺炎球菌ワクチン接種をご検討ください。

日本呼吸器学会/日本感染症学会 合同委員会:65歳以上の成人に対する肺炎球菌 ワクチン接種に関する考え方より引用、一部改編

(呼吸器内科 宮崎幸太郎)

※掲載内容の詳細は各科外来・各病棟でお尋ねください。

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